謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
東日本大震災からほぼ15年が経過し、その間に国内外で数多くの大規模自然災害が発生し、被災地の長期メンタルヘルス支援は共通の課題となっています。
こころがけは震災直後から活動を始め、2015年に岩手県で9番目となる認定NPO法人に昇格しました。そして2020年の1回目に続き、2025年に2回目の更新審査を通過することができました。 皆様のご理解とご支援の賜と深く感謝しております。これまで蓄積してきた長期支援のノウハウを新たな被災地に届けていきたいと念じております。
一方、震災後10年を境に官民からの補助金・助成金が縮小されており、活動の選択と集中の時機を迎えております。2023年度からは、住民参加型サロンと次世代担い手支援という2本建てのプロジェクトを展開してきましたが、2026年度からはこころがけが継承する新渡戸稲造の理念”Think Globally, Act Locally”に今一度立ち戻り、地球規模の環境変化に眼を向けた活動への転換を計画しています。
環境変化は、それまであったものがなくなるという喪失体験をもたらします。長期メンタルヘルス支援の基本は、喪失への寄り添い、そしてレジリエンス強化に向けての協働と言えるかと思います。環境変化は地震、山火事、水害等の自然災害だけではありません。世界で頻発する政変、戦争、紛争、暴動、分断等もまた心に重くのしかかる環境変化です。
こころがけの母体は、海外に暮らす日本人を支援するNPO法人JAMSNET東京(一昨年よりJAMSNET日本に改称)および環境急変時の支援を専門とする日本精神科救急学会です。震災直後に両団体に所属するメンタルヘルス専門家が中心となり、米国Japan Societyや米国日本人医師会等の支援により被災地支援チームを立ち上げました。こころがけの定款に国際協力を謳っているのはそのためです。2024年度の総会では定款を変更し、活動対象を「国内被災地」から「国内外被災地」に改め、海外邦人も視野に入れた次世代担い手育成に繋がる活動展開の準備を進めてきました。
2026年はこころがけにとって大きな転換点となります。引き続き応援をお願い申し上げます。
皆さまのご多幸とご健康をお祈り申し上げます。
認定NPO法人 心の架け橋いわて(こころがけ) 理事長 鈴木 満