今週のこころがけ 2016.05.12号
熊本支援に一週間行かせていただきました。
ちょうど、点在する避難所が集約され始め、二次避難所(既存の宿泊施設)への移動が始まるタイミングでした。
一方で、ペット問題等で未だ車中泊の方もおり、避難所の周りには張ったままのテントが目立っていました。
万単位の避難者数に対し、二次避難所の数は到底及ばず、仮設住宅の建設も始まったところです。
また、高齢者の機能低下への懸念から、運動+茶話会のサロン形式の集団アプローチも開始されました。
「避難してから初めてこういうのがあって嬉しい」と言う声もあれば、「情報が来なくて」と不安や被災経験を誰かに話したい人が多く見受けられました。
東北からと分かると、「私たちの生活や気持がこれからどうなるか教えて」と頼まれることもありました。
それぞれの状況と生活に寄り添ったこころのケアは、これからが本番という印象です。
今週のこころがけは、拠点でのカフェサロンはお休みさせていただき個別面談や、訪問、ぬくっこハウスでの定例サロンを行う予定でです。
藤井 千太 (公益財団法人磐城済世会 舞子浜病院)
コメディカル:
中田 信枝 (精神科看護師)
村上 裕子 (臨床心理士)
+インターン3名
<今週のサロン>
5月14日(土)AM10:30~PM12:00 @ぬくっこハウス 「大人も子どもも楽しめるふまねっと!~認知症予防も~」
☆こころがけは、大小グループ問わず、こころの多職種(精神科医師、精神科看護師、臨床心理士、精神保健福祉士等)によるサロンを行います。個別相談もお気軽にどうぞ。こころがけHPにメンバープロフィールやサロン風景を掲載しています。
今週のこころがけ 2016.05.06号
仕事で機会をいただいて、熊本のある地域に来させてもらっています。
やはり、聞くと見るとでは大違いで、今回の震災の特徴から、避難の方々の動向も刻々と変化し支援者の役割もそれにともなって日々変わってきます。
緊急性は低くなりつつも、一層、臨機応変かつ柔軟な対応が対応が求めらると感じます。
支援全体の体制や、拠点の持ち方、移動の工夫、チームワークなど日々学ばせていただいています。
今週のこころがけは、土曜日に大槌拠点で久々ふまねっとを行います。
老若男女楽しめるツールをぜひ体験していただければと思います。
<今週のメンバー>
田辺 有理子 (精神科看護師)
+インターン3名
<今週のサロン>
5月7日(土)AM10:00~PM3:00 @旧植田医院仮設診療所 「大人も子どもも楽しめるふまねっと!~認知症予防も~」
☆こころがけは、大小グループ問わず、こころの多職種(精神科医師、精神科看護師、臨床心理士、精神保健福祉士等)によるサロンを行います。個別相談もお気軽にどうぞ。こころがけHPにメンバープロフィールやサロン風景を掲載しています。
今週のこころがけ 2016.04.28号
熊本の被害が日々じわじわと拡大し、中越地震に匹敵するほどになってきました。
家を失い、長期に渡って”戻れない”環境が、こころとからだにいかに大きな打撃を与えるか東日本大震災の経験から、容易に想像がつくことと思います。
一方で各県の支援対応は、DMAT、DPATをはじめ迅速に動いているようです。
GWに突入し、多くの人たちが帰省したりボランティアに入ったりまた新しい角度からの情報が期待できるでしょう。
課題はあるにしても、教訓は確実に活かされている、と感じるこの頃です。
大槌町における「コミュニティ・カフェ」づくりは、おかげさまでゆっくりですが歩み続けています。
先般最後の大物什器が搬入され、よりカフェらしくなってきました。
もっと多くの人に立ち寄っていただきたく、広報やプログラムにも知恵を絞らないといけません。
なお、今般の「カフェづくり」は主に、『赤い羽根「災害ボランティア・NPO活動サポート募金」助成事業第17次助成(中長期)』により、充実した設備を整えることができました。
多くの人たちのあたたかい善意が詰まった場所です。
ぜひぜひ、お越しくださいませ。
<今週のメンバー>
田辺 有理子 (精神科看護師)
伊藤 亜希子 (精神保健福祉士)
+インターン2名
<今週のサロン>
4月30日(土)AM10:00~PM3:00 @旧植田医院仮設診療所 「のんびりゆるカフェ」
☆こころがけは、大小グループ問わず、こころの多職種(精神科医師、精神科看護師、臨床心理士、精神保健福祉士等)によるサロンを行います。個別相談もお気軽にどうぞ。こころがけHPにメンバープロフィールやサロン風景を掲載しています。
今週のこころがけ 2016.04.21号
熊本地震の影響で、東北の被災地で訪問などをしていると「TVをみると思い出す」「大変さがわかる分辛い気持ちになる」という声を聞くこともあります。
また、支援者からは「自衛隊のヘリの音を聞くと、自分も乗せてほしい、恩返しがしたいと思う(けれども行けない現状がもどかしい)」「せめて連休にボランティアに行きたいと思っていたが、地震活動が落ち着かないと安全が確保できないから無理かな」という声を聞いたりします。
熊本や大分、九州ご出身の方、ゆかりのある方は特にもどかしい気持ちになることとお察しします。先週東京の繁華街で、熊本のある高校の同窓生の若い方々が声を張り上げて募金活動をされていました。故郷を思う気持ちの表れに胸があつくなる思いでした。
ところで、大槌町社協さんが毎月発行されている「おれんじ通信」に、今年度こころがけの多職種がリレー形式で連載させたいただくことになりました。
町内全仮設と災害公営住宅へ配布され、社協のHPでもバックナンバーを見ることができます。機会がありましたらぜひお目通しください。こころとからだの健康のコツなどをお伝えできればと思っています。
<今週のメンバー>
精神科医: 鈴木 満(岩手医科大学)
コメディカル: 村上 裕子 (臨床心理士)
岡本 典子(精神科看護師)
伊藤 亜希子(精神保健福祉士)
+インターン2名
<今週のサロン>
4月23日(土)AM10:00~PM3:00 @旧植田医院仮設診療所 「こころとからだの健康カフェ」
☆こころがけは、大小グループ問わず、こころの多職種(精神科医師、精神科看護師、臨床心理士、精神保健福祉士等)によるサロンを行います。個別相談もお気軽にどうぞ。こころがけHPにメンバープロフィールやサロン風景を掲載しています。
今週のこころがけ 2016.04.14号
桜前線も順調に北上し、釜石大槌地区は今週末が満開のようです。(今週のメンバーはラッキーですね!)
春は同時に、別れと出会いの季節でもあります。
公私にわたり、寂しいさや嬉しさを味わういことも多いでしょうし生活や仕事の環境が変われば、日々緊張の連続で、知らず知らず疲れもたまっているかもしれません。
美しい景色を眺めつつ、頑張っている自分をぜひねぎらってくださいね。
今週土曜も、大槌ベース(旧植田医院仮設診療所)でのコミュニティカフェと午後はぬくっこハウスで定例サロンを開催いたします。どなたでも参加できますので、お近くの方がいらっしゃいましたらぜひお声かけください。
<今週のメンバー>
精神科医:藤井 千太 (公益財団法人磐城済世会 舞子浜病院)
コメディカル: 岡本 典子(精神科看護師)
原田 政昭(精神科看護師)
福島 正樹(心理士)
<今週のサロン>
4月16日(土)AM10:00~PM3:00 @旧植田医院仮設診療所 「こころとからだの健康カフェ」
PM1:30~3:00 @ぬくっこハウス 「春の健康法 こころとからだはつながっている」
☆こころがけは、大小グループ問わず、こころの多職種(精神科医師、精神科看護師、臨床心理士、精神保健福祉士等)によるサロンを行います。個別相談もお気軽にどうぞ。こころがけHPにメンバープロフィールやサロン風景を掲載しています。
ご意見ご要望などございましたらなんなりとお聞かせくださいますようお願い申し上げます。
今週のこころがけ 2016.04.07号
また、東北の一番美しい季節がめぐってきました。
年によって桜色の濃さが違う気がしますが、今年はずいぶん淡く感じるのはわたしだけでしょうか。
そして例年になく激しい花粉症に見舞われているのもわたしだけでしょうか。
あまりに辛くて身近な大学病院を受診したら、一時的に劇的に良くなり感動しました。
特に点鼻薬の効果が顕著で、看護師さんから「シャープに効くけれど、一日二回までね」と念をおされお医者さんからは、「今後は花粉症程度で受診はしないでくださいね」とごく控え目に注意され、反省と感動が交互に押し寄せました。
<今週のメンバー>
精神科医: 山中 浩嗣(千葉県精神科医療センター)
コメディカル: 村上 裕子(臨床心理士)
原田 政昭(精神科看護師)
+インターン2名
<今週のサロン>
4月9日(土)AM10:00~PM3:00 @旧植田医院仮設診療所 「こころとからだの健康カフェ ~春です!心も身体ものびやかに~」
PM1:00~3:00 @小鎚第17仮設談話室 「ものづくりサロン 染物編 ~春の色に染めましょう~」
こころがけは、大小グループ問わず、こころの多職種(精神科医師、精神科看護師、臨床心理士、精神保健福祉士等)によるサロンを行います。個別相談もお気軽にどうぞ。こころがけHPにメンバープロフィールやサロン風景を掲載しています。
今週のこころがけ 2016.04.01号
第6回災害復興メンタルヘルス研修が開催されました
応用編第6回、基本編から数えて16回となった災害復興メンタルヘルス研修会も今回をもって最終回。非言語的な支援技法であるヨガ、折り紙についてのメンタルヘルス研修を行いました。
大滝涼子 先生
大滝先生からはつながるヨガというテーマでのお話と実演をして頂きました。
はじめに、ヨガとは何かといったお話からヨガの哲学など、普段触れ合わない人が考えるヨガのイメージを変えるようなお話をして頂いた後、ヨガを実演して頂きました。発声から呼吸を整え、動きを加え、リラクゼーションを行う実演となりました。身体的な効能だけでなく、精神的な効果もあるというヨガを皆様が学び、知って頂く良い機会になったのではないかと思いました。
小林利子 先生
小林先生からは折り紙を使った脳の活性化やメンタルヘルスケアへの応用についてお話いただきならが、実際に手を動かしての研修となりました。誰でも手軽にできる折り紙は、様々な面で応用できるものだと感じました。
第6回災害復興メンタルヘルス研修(応用編)「非言語的な支援技法 -ヨガと折り紙-」(公開研修会)のお知らせ
【日時】2016年3月26日(土) 14:00から17:00
【会場】
盛岡:肴町恵ビル 肴町恵ビル3F会議室(岩手県盛岡市中ノ橋通1-5-1)
大槌:旧植田医院仮設診療所(テレビ会議システム使用)
【共催】
認定NPO法人心の架け橋いわて
NPO法人参画プランニング・岩手
【内容】
つながるヨガ ~こころ・からだ・いのちの架け橋~
大滝涼子 先生
<講師紹介>
米国テンプル大学心理研究学部卒業。英国ロンドン大学(University College London)・アンナフロイトセンター精神分析的発達心理学修士課程修了。2005年よりヨガを始め、東京やシンガポールで練習を積む。2009年、ロンドンでの大学院時代に、子どものヨガや心身に障害を持つ子どものためのヨガセラピーを学び、ロンドン市内の特別擁護学校やヨガスタジオで、脳性麻痺、ダウン症、発達障害、自閉症、ADHDなど、特別支援を必要とする様々な子どもたちとヨガをする。2010年1月帰国し、東京都内の児童養護施設や学校、国内各地のコミュニティーにて活動。東日本大震災後、被災地支援に関わり、現在、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所・災害時こころの情報支援センター研究員。災害時の心理社会的支援としてのPFA(サイコロジカル・ファーストエイド)やChild Friendly Spaces(CFS、子どもにやさしい空間作り)、PTSDのための精神療法を専門としながら、ヨガ講師として、国立病院の精神病棟でのヨガクラスや被災地でのヨガ、障がいをもつ子どもを対象としたヨガクラスを行っている。
指先から脳を活性化 ー折り紙で生き抜く力を養おうー
小林利子 先生
<講師紹介>
ニューヨーク大学でアートセラピーを学び、米国アートセラピー協会の資格認定、指導資格、またニューヨーク州認定免許を保持。2001年9・11後危機カウンセラーを経て、2003年より2015年5月までアートセラピストとしてニューヨークの州立精神病院に勤務。トラウマ・インフォム・ケア(TIC)の理念に基づいた患者の治療に関わるだけでなく、2013年より職員対象トラウマケアを担当。
2002年より折り紙療法協会(Origami Therapy Association)の前身、「エンリッチメント(表現)折り紙療法」を発足。日本人クリエイティブアーツ・セラピスト・コミュニティー(CJCAT)を2003年に設立。2015年にサイコロジカル・ファースト・エイド(PFA)のトレイナー育成資格を取得。今後は精神病院をベースに折り紙療法を取り入れたトラウマケアの研究予定。日本、米国内外での各種学会発表、折り紙ワークショップ、日系コミュニティーケア、論文発表、インタビュー記事、随筆の執筆など多数。2011年以降は東日本大震災支援プロジェクトに関わる。JAMSNET理事・日本女性監視機構会員。ニューヨーク在住。
2016年3月14日更新日時更新