第5回災害復興メンタルヘルス研修(ここ・から・なごみ)が開催されました

IMG_20160228_1227062月28日にTKPガーデンシティ仙台で第4回目となるここ・から・なごみの被災地支援3団体交流企画にして、第5回目の災害復興メンタルヘルス研修会ともなる研修会が開催されました。今回のテーマは「被災地コミュニティにおけるメンタルヘルスケア」です。仙台、盛岡、東京の3会場で84名の参加者が集まりました。

 

第1部「被災地における依存症問題を考える」 成瀬暢也 先生

IMG_20160228_095335はじめに、からころの渋谷先生から被災地(石巻)の現状についてお話いただき、被災地におけるアルコール問題の関する実際のデータと、それに対する取り組みをご紹介いただきました。取り組みとしてはAAミーティング、アルコールプログラムK-CARP、以前こころがけの研修会でもご紹介したアル・コル・かるた、おじころ、石巻アルコール問題研究会があり、それぞれが予防啓発やネットワーク形成などの役割を持っているとのことでした。

成瀬先生からはアルコール問題によって発生するうつや不眠などの様々な影響・関係性についてはご講演いただきました。特に、風鈴とクーラーを例にアルコールをはじめとした依存症の落とし穴については非常に興味深く聴講させて頂きました。便利なもの、簡単なもの慣れることで耐性がなくなることのないよう、自制する気持ちを忘れずに生活していきたいと思いました。
IMG_20160228_094308アルコール依存症は体調の変化だけでなく、ストレスに弱くなることでメンタルに様々な影響を与え自分のみならず周囲にも大きな影響を与えるそうです。また、これらの影響は合併することでより問題を引き起こすことが多くあるとのことでした。簡単に考えず、真剣に向き合っていく姿勢が必要だと感じました。
依存症者には共通した特徴もあるそうです。皆さんも自分の周囲に目を向けてみてはいかがでしょうか。依存症の結びつきは人と人との結びつきで治療することができるものであり、理解者、援助者が適切な関わりを続けることこそが重要であるとのことでした。正しい知識と理解をもって対応していきましょう。

被災地には様々なメンタルヘルスの問題があります。アルコール問題と同様に時間をかけ、しっかりと向き合っていく必要があります。酔いに溺れないためには、心の通い合った人間関係を築いていくことが最も大切であるとのことでした。

第2部「急速に高齢化が進む被災地コミュニティにおける仮題」

IMG_20160228_122842第2部はシンポジウム形式で、こころがけ(岡本典子さん)、からころ(西内実菜さん、石井真由美さん)、なごみ(竹内咲さん、原敬造先生)それぞれから活動内容についてご紹介いたしました。その後は遠隔地の方々も交えた情報交換を行いました。

 

 

次回の研修会は応用編最終回となる第6回研修会です。「非言語的な支援技法 -ヨガと折り紙-」(仮題・公開研修会)と題しまして、2016年3月26日(土) 14:00から17:00での開催を予定しております。詳しくはこちらの災害復興メンタルヘルス研修会のページを御覧ください。


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